種苗法改正は何をもたらすのか?

連載 世にも恐ろしい食の話17

市民バイオテクノロジー情報室 天笠啓祐

 4月16日、政府は種苗法改正案を衆議院に提出し、次の国会で可決・成立を図ろうとしています。この法改正での焦点は、従来、登録品種の一部に限られていた自家採種禁止を、全植物種にまで拡大することにあります。これにより種子企業の利益は増えますが、農家の権利は制約されることになります。この種苗法改正に対して、農民団体だけでなく、消費者団体も反対を表明しています。ゲノム編集などで遺伝子を操作した作物を開発する多国籍種子企業の権利を強化し、食の安全を脅かすからです。

企業による種子支配へ

 種子というのは、もともとは農家や農家に寄り添っている農業技術者が、地域にあった美味しくて収量が多い、優れた形質を持つ品種を開発することを出発点にしていました。その開発力を奪い企業による種子支配をもたらした出発点が、「緑の革命」といわれるものです。その後、「遺伝子革命」がおき、種子の企業支配が強まり、種子を支配するものが食料を支配することになっていくのです。モンサント社などの多国籍企業による種子支配と食料支配をもたらしたのが、植物新品種保護制度や特許制度・・・

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