長崎県には「いらんばい! カジノ」

ストップ・カジノ!長崎県民ネットワーク事務局長 新木幸次

はじめに

 ハウステンボス(長崎県佐世保市。以下、「HTB」)へのカジノ誘致がいま県内で大きな争点になっています。長崎県における誘致活動の動きを見ながらその現状を報告します。

1 長崎県におけるカジノ誘致の経緯について

 1992年に開業したHTBは03年に経営破綻しました。07年、ここの再建を目指して西九州3県の経済界を中心とし、「西九州統合型リゾート研究会」が設立されます。そして、10年に(株)HISの支援により再開業することになりますが、長崎におけるカジノ誘致は「HTBの再建」と表裏一体となって動き始めました。その後、HTBは黒字経営に転換しますが、当初からの「カジノと一体の再建」は生き続け、九州知事会や九州経済団体のトップによる「九州IR懇話会」を巻き込んで誘致活動を展開しています。

 14年3月、長崎県知事は、HTBへのIR誘致を表明し、「長崎県・佐世保市IR推進協議会」(会長・知事)を設立しました。そして18年2月議会で「九州全体のインバウンドの拠点となるものと期待しており、第一弾の区域認定にむけ全力を注ぐ」と述べました。県は19年・・・

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