コロナ禍と消費者問題
─CIの活動─

NPO法人消費者ネットジャパン(じゃこネット)理事長 タン ミッシェル

 新型コロナウイルス(以下、「COVID-19」)の世界的流行(パンデミック)は、消費者視点から様々な問題を引き起こしている。国際的な消費者団体の連盟であるConsumers International(CI)は、加盟団体と連携しながら、これら諸問題に取り組むための活動を展開している1。その一環として、CIは2020年4月16日に加盟団体とともに、G20加盟国の政府に対し、消費者の権利・利益を重視したCOVID-19への国際的対策を呼びかける共同声明を発表している2。以下に、その概要を紹介する3。

 まず、前文では、CI加盟団体のCOVID-19への取組みを通じて、以下の見解を表明している。

(1)COVID-19の危機的な状況の中、公正で透明性の高い、断固とした行動をとることで、緊急時の救命のみならず、持続可能な社会および経済を再構築する際に必要な、リーダーシップと利害関係者間の連携に欠かせない信頼関係が構築できる。

(2)COVID-19パンデミックの国際性は、私たちに今日世界がいかに相互に連関しているかということを認識させ・・・

この記事は会員に限定されています。ログインしてください。
会員になるには「会員に申し込む」をクリックしてください。