聖護院御殿荘の合宿

弁護士(大阪) 木村達也

1 日弁連に消費者委員会が設置されたのは1985年5月であった。同委員会は、設置されたばかりの委員会であったため、弁護士が「消費者被害の予防と救済のために何ができるか」については全く手探りの状態であった。未だ当時は、全国に消費者弁護士の意識を持って、消費者問題に取組みできる弁護士は少なかった。1988年5月、新年度の委員会発足に際して、前委員長の中坊公平弁護士から「夏に一度、合宿をやってみてはどうか」との呼びかけがあり、同年7月22日~23日に夏期消費者セミナーが企画された。会場は中坊公平弁護士が経営する京都の聖護院御殿荘で行うことが決定された。前委員長であった中坊弁護士の肝入りの故、御殿荘の静かな広い講堂が安く提供され、全国40単位会、104名の弁護士が参加して、2日間にわたって『被害に始まり、被害に終わる。』というテーマの下、熱い議論が行われた。

 進行は以下のとおりであった。

  • 講演「日本社会における消費者被害と法」正田彬 慶応義塾大学教授
  • 講演「消費者被害の実態と未然防止」大柿好春 元国民生活センター相談部調査役
  • 〈第1日目 全体討議〉
  • 報告「消費者被害と弁護士・弁護
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