欠陥住宅紛争の基礎知識(50)
─マンションの瑕疵をめぐる問題(2)─

弁護士(東京) 河合敏男

1 区分所有建物の権利関係

 マンション(区分所有建物)の法律関係や権利行使の主体を理解するのは大変難しい。

 各区分所有者は、売買契約により販売業者から区分所有権を買い受ける。その具体的な売買対象は、敷地の共有持分、建物の専有部分、建物の共有部分の共有持分である。この共有持分に属する部分は、当然に設立される管理組合による管理に服し(区分所有法3条)、また分割請求が禁止されたり専有部分と切り離した処分が禁止されるなど、民法の共有とは異なる制限が加えられている。しかしながら、法律上の建前は、あくまで民法上の共有の一種であり、管理主体も管理組合ではなくあくまで各区分所有者全体である。従って、各区分所有者は、共用部分についての持分権者としての権利を有するとともに、共同でこれを維持管理する責務を負っていることになる。

2 共用部分の対応に関する問題点

 共用部分に問題が発生した場合、例えばエントランスホールに雨漏りが発生した場合を考えると、一般的なマンション購入者は当然管理組合の責任において対処すべきと考えるだろう。しかし、法律上は各区分所有者全員の責任で対処すべき問題とされる。この・・・

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