- 編者：杉浦市郎
- 発行：法律文化社
- 価格：2,500円（税別）
本書は、2015年の第2版の刊行以来に行われた消費者法の変化を踏まえて、2020年3月に改訂・出版されたものである。大学教授5人による執筆であり、A5版より一回り小さいサイズで全242頁とコンパクトにまとめられている。
想定している読者は市民・学生である。消費者法を横断的に理解できるように、図を多用し、なるべく平易な表現で全体像が把握できるような工夫が見られる。
全10章立てであるが、取り上げられている法律は、消費者基本法、消費者契約法、電子消費者契約法、特定商取引法、無限連鎖講防止法、割賦販売法、貸金業法、金融商品取引法、景品表示法、製造物責任法、独占禁止法、消費者裁判手続特例法など、多岐にわたる。情報量としては多くはないものの、（どちらかと言えば）初学者が系統立てて理解できるよう、各法律の関係などに比較的多くの解説がなされている。また、消費者被害を取り扱う上で必要になる被害例が各章で多数取り上げられており、当該被害の救済に適用される法律と、その法律の法改正が重ねられてきた歴史的な経緯についての言及もなされている。専門的知識へのアク・・・
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