日本の民主主義運動強化のために(24)
─新型コロナと政治リーダーの選択─

弁護士(大阪) 木村達也

1 はじめに

 2020年2月、新型コロナウイルスが日本を始め、世界中に来襲した。中国では2019年12月に発生していたという。日本は2020年3月初めに緊急事態宣言を発令し、外出自粛、テレワーク、休業要請、学校閉鎖などが実施された。2020年5月16日現在、世界のコロナ感染者数440万4670人、死者数30万2493人、日本の感染者数1万6000人、死者数729人であった。国民も死を伴う感染病故に恐怖心を持って、その予防のためにマスクをし、手洗いに努めている。安倍総理、地方自治体の首長、国会、地方議会、国や行政は感染対策に全力で取り組んでいる。今日ほど、国や自治体の政治指導力が試される時はない。誰もが初体験で、前例踏襲とはいかないのである。先進国は軒並み、緊急のコロナ対策を実施し、各国の首脳とそのスタッフの政策の効能効果が比較され、試され、批判されている。

 私達はコロナ危機の中にあって、各国の指導者の見識、政治姿勢、指導力の有無、是非について比較研究し、現代政治の在り方を学ぶべき時が来ている。

2 安倍政治について

 以下は安倍内閣の近時のコロナ危機対策についての私の意見・・・

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