弁護士(大阪) 髙橋敏信
1 大量広告事務所による債務整理二次被害の発生
債務整理は、借金に苦しむ人々の生活を再建するための手段です。そのため債務整理に取り組む弁護士や司法書士は、債務者と面談し、収入・支出・財産・負債などの生活状況を丁寧に把握した上で、自己破産・個人再生・任意整理等の中から最適な方法を選択し、本人と共有しながら進めていくことが求められます。
しかし、一時期より過払金回収を目的とした広告を多用し、生活再建を配慮しない事務所が問題となりました。過払い金請求自体が減少した現在では、任意整理に業務の軸足を移し、生活再建を配慮せず定型的な処理を行うケースが増加しています。任意整理は債務者の生活状況に応じた対応が必要であり、画一的な処理にはなじまないにもかかわらず、事務局主導で機械的に処理される実態があります。
2 大量広告事務所による被害の特徴
第一に、不適切な広告による集客です。主にインターネット広告により「借金減額診断」や「国が認めた借金救済制度」などと称し、実態と異なる期待を抱かせる表現が用いられてきました。さらには自己破産を過度に否定し、任意整理に誘導する広告も見られます。日弁連・・・
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