弁護士(秋田) 虻川高範
1 保護費支給を間違っていたから100万円返せ?!
生活保護を利用している人が障害者の場合、保護費が加算されます。この障害者加算について、会計検査院の調査を契機に「間違っていた」と突如加算が削除され、さらに、その「間違って支給した」という加算分を過去に遡って返せ、という信じがたい事態が、全国各地で起っていました。
秋田市でも、2023年、117世帯120人に「認定誤り」があったとして、加算が削除された上、過去5年間に遡る返還請求額が約8100万円に上ると発表されました。100万円を超える返還請求を受ける人たちも多く、このままでは、保護費を削らないと返還できませんが、そのような不合理が許されるのか。
2 審査請求と知事裁決
加算を削除された上、多額の返還を求められた人たちは、市長や議会への申し入れ、集会等での訴えを続けながら、処分の取り消しを求めて、うち3人が秋田県知事に審査請求を行いました。
これに対し、秋田県知事は、2025年7月11日、生活保護法63条による返還決定を取り消す、という裁決を出しました。同裁決は、東京地裁平成29年2月1日判決や岩手県知事裁決等と同様に、・・・
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