フリーライター 白井康彦
「最高裁で負けた側が後処理策を自分のペースで決めてしまう」。我々が2014年から取り組んできた「いのちのとりで裁判」は2025年12月4日現在、原告側関係者にとって悪夢のような展開になっています。最高裁第3小法廷(宇賀克也裁判長)が原告側勝訴の判決を下したのが6月27日。それからおおよそ5カ月。厚生労働省は原告側の意向を無視したまま、補償額を大幅に値切る後処理策を公表したのです。厚労省が都合よく立ち回れたのはなぜか。私は「生存権を踏みにじった統計不正」の実像とその重大性が世間にほとんど知られていないことが大きな要因だと思います。事実経過の検証作業が公正かつ綿密に実施されないと、同様な「重大な不祥事」が今後も起きかねません。
社会保障給付の基準改定の話は理解しにくい
社会保障給付の基準を改定する話は、世間のほとんどの人が「理解しにくい」と感じます。官僚が審議会の委員を都合よく人選し、審議会の議論の流れも都合よく誘導する。そのうえ、都合がいい資料を審議会に多数提出します。資料には統計的な数字がたくさん並んでいます。ほとんどの人は「内容がよくわからない」と、統計的な数字の・・・
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