点検商法

弁護士(大阪) 岡田 崇

Q

 最近、屋根工事の点検商法のトラブルが増えていると聞きますが、本当でしょうか。詳しい内容を教えてください。

A

1 屋根工事の点検商法のトラブルが増えています。国民生活センターでは、令和5年10月11日に「屋根工事の点検商法のトラブルが増えています─典型的な勧誘トークを知っておくことで防げます!─」を発表し、注意を呼びかけています。

2 点検商法とは、「近所で行う工事の挨拶に来た」などと言って突然訪問し、「屋根瓦がずれているので点検してあげる」と言って点検した後、「このままだと瓦が飛んで近所に迷惑がかかる」などと不安をあおって工事の契約をする手口です。令和4年度の点検商法に関する相談件数は過去5年で最も多くなり、平成30年度の約3倍になっています。8割弱が60歳以上で高齢者に注意してほしいトラブルになります。点検商法の中でも屋根工事の相談の割合が令和5年度で35.9%と増えています。

3 点検商法は古典的な消費者被害であり、私が弁護士になった20年以上前からある手口です。

 最近の特徴としては、SNSで実行役を集めて犯罪を繰り返す匿名・流動型犯罪グループが点検商法に乗り出し・・・

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