さようなら 田中祥晃さん

全国クレサラ生活再建問題対策協議会顧問 弁護士(大阪) 木村達也

 田中さん、今、貴方は間違いなく極楽に居るものと思います。田中さんは筋金入りの善人でしたから、閻魔大王は必ず田中さんを極楽に送り届けているはずです。

 振り返ってみれば、田中さんとの出会いは45年前、旧大阪弁護士会館の講堂の「サラ金シンポジウム」「サラ金被害者の会の結成総会」でした。そして、広島、鹿児島、東京、札幌、沖縄とサラ金運動を全国展開させました。

 田中さんのあの独特なねちっこい大阪弁は、テレビカメラ、国会議員、学者、弁護士、司法書士、誰の前でもどんな場所でも全く変わりませんでした。

 田中さんは、貧しい人、弱い人、騙された人達への優しい理解と共感があって、いつも彼らに寄り添ってこられました。

 大腸がんの手術をした後も、これに負けることなく、運動を継続されました。私はそのときから田中さんに頭が上がらなくなりました。本当によく頑張られました。

 しかし、田中さん、私達のあの苦しく厳しい死にもの狂いの闘いがあったからこそ、今、サラ金は厳しい法律規制の下にあるのです。これは大きな誇るべき成果です。

 閻魔大王の前で胸を張ってこのお土産を開示して・・・

この記事は会員に限定されています。ログインしてください。
会員になるには「会員に申し込む」をクリックしてください。