日本労働ペンクラブ代表 植木隆司
40年を超える歴史をもって、「労働」をキーワードにした、専門家集団として研究・研修・親睦を続けている「日本労働ペンクラブ」が、2024年12月、冊子「戦後80年の今、戦争を考える」を発行した。「労働」と「戦争」は一見すると無関係のように思われるが、私たちの「労働」は平和な時代だからこそ、働く人々の幸福や安寧があると思い、あえて、戦後80年を迎えた今、発行に踏み切ったものだ。「第三次世界大戦」=地球の滅亡さえも危惧される、このとき、今だからこそ、私たちは戦争を考えてみた。
滅亡まで89秒しか残されていない
あと89秒しかないー。米国の科学誌が、25年1月28日、発表した「終末時計」の、人類滅亡までに残された時間だ。同誌が公表し始めた1947年は7分だったが、2015年は3分、23年、24年は90秒まで刻まれ、さらに、時計の針は1秒進んだことになる。「ウクライナ戦争」「イスラエル−ハマス紛争」が同時並行して続く中、一挙に敵を殲滅できる「核兵器」使用の誘惑は各国指導者の脳裏をよぎる。核兵器の小型化や、ロシア・プーチン大統領、北朝鮮・金正恩総書記の核使用を示唆する発・・・
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