弁護士(秋田) 西野大輔
1 趣旨
2025年2月14日、日本弁護士連合会(日弁連)は、日弁連会館にて、シンポジウム「サプリメント法の必要性を考える」を開催した。
紅麹の成分を含むサプリメントを摂取していた消費者に健康被害が多数生じていたことが発覚してから、気がつけば丸1年になった。当該製品が機能性表示食品であったことから、この件を受けて昨年は機能性表示食品についてのルールの見直しが急ピッチで進められたが、今回の事故は機能性表示食品の問題というにとどまらず、むしろ、「サプリメント」という形状で販売される食品に内在していた問題点が露わになったとみることができる。日弁連消費者問題対策委員会食品安全部会ではこうした観点から、サプリメント形状食品についての統一的な規制が必要ではないかという問題意識のもと、今回のシンポジウムを企画・開催したものである。以下、シンポの概要について報告する。
2 講演
本シンポではまず、奈良県立医科大学公衆衛生学講座教授の今村知明氏から「ヘルスクレームを謳う食品群について」、(一社)日本健康食品規格協会理事長の池田秀子氏から「サプリメントの品質管理について」、そして、食の安全・・・
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