事務局だより

1 消費者・生活者問題は多岐にわたるとともに、消費者・生活者の生活、社会の土台は揺れ動いている。事業者などは信頼できず、詐欺商法は横行しその被害は著しい。人が生きものとして地球に生まれて生活をするために必要な基本の土台は、自然環境、信頼ができる人間関係、信頼ができる社会である。

 これを崩壊させるものは人為である。人間がもたらした科学の発展による、科学物質、機能性表示食品の死亡事故、原子力発電所の危険、ネットを通じた利便性から出てくるところの詐欺まがいの財産を奪うトラブルと混乱。これに対する法令による安全装置は、重箱の隅をつつくように細かい議論が繰り返されて、業界の利権や行政の停滞性から前には進まない。人が安心できて生活する土台が大きく損なわれている。

 本号が大部になっているのは、白書の執筆が広がり、情報が集まり、消費者・生活者の現場の被害の広がりとそれに対する取組が豊かになされているともいえ、消費者法ニュースの情報発信と共有化の機能に資するものともいえる。

2 消費者法ニュースの目的とするところは、消費者、生活者に情報と武器を提供するものであり、その土台は、消費者、生活者が主権者として、行動をし・・・

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