生活困窮者自立支援における愛知県半田市の先進的な取組みについて

弁護士(愛知) 柴田将人

1 私と生活困窮者自立支援事業との関わりについて

 私は、平成19年に弁護士登録し、愛知県半田市内の法律事務所で弁護士業務を開始した。そして、愛知県弁護士会の消費者委員会の活動に関わる中で、平成27年度から愛知県生活困窮者自立相談支援事業の一環として始まった法律相談支援事業(愛知県が愛知県弁護士会と協定を結んで実施)における知多半島地域の担当となった。その中で、当初から、特に半田市自立相談支援機関「くらし相談室」(半田市生活援護課内)を通じた相談や依頼が多く、各機関と連携して解決・救済していくことにやりがいを感じるようになった。また、半田市には、熱意ある支援を行っている市役所職員や社協職員が多く、私も、その熱意に引っ張られ、何か役に立てればという思いで、これまで関わってきた次第である。

 そして、半田市の相談実績等が評価され、令和5年11月20日、金沢弁護士会主催の日弁連貧困問題全国キャラバン「生活困窮者の法的支援と生活支援の協働」において、私、半田市生活援護課邑上祥二郎氏及び半田市社会福祉協議会(以下、「社協」)岡本弘安氏の3名で、取組状況に関する講演を行う機会を得た・・・

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