消費生活相談におけるトラブル事例から(48)

国民生活センター広報部 坂東俊秀

電気代が安くなる!? 電力契約の訪問販売トラブル

 2016年から電力の小売りが全面自由化され、従来の地域の電力会社以外の電力事業者と自由に契約できるようになりました。しかし、訪問してきた事業者の担当者が、「電気代が安くなる」等といって検針票を見せるように迫ったり、「マンション(アパート)全体で契約先の電力会社が当社に変更になる」と事実と異なる説明をしたりして、電力の契約を迫るという相談が寄せられています。中には、検針票を見せただけで、意図せず契約先の電力会社が変更されていたという相談も寄せられています。

 全国の消費生活センター等に寄せられる電力の小売りに関する相談件数は増加傾向にあり、近年は10歳代・20歳代の若者が契約当事者になっている相談割合が増加しています(図)。一人暮らしなどで転居し、新生活が始まる春先も十分注意がため、必要契約先事業者が確認できない場合や契約内容が理解できない場合には、その場で契約しないよう当センターでは注意喚起を行いました。

相談事例

【事例1】大手電力会社からの委託と名乗り、検針票を見せるように言われた。

 今月初めから賃貸アパートに入

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