「しっかり学ぼう!ネットと契約〜18歳成人に向けて〜」高校生向け消費者教育教材DVDの紹介

NPO法人C・キッズ・ネットワーク理事長 大森節子

1 18歳成人

 民法改正により、2022年4月1日から成年年齢が18歳になります。18歳になると親の同意を得なくても「携帯電話を購入する」「ひとり暮らしのためにアパートを借りる」「クレジットカードを作る」など、様々な契約ができるようになります。一方、民法では契約トラブルから未成年者を守るために、未成年者が親などの法定代理人の同意を得ずに契約した場合には取り消すことができると定められていますが、成年年齢が引き下げられると、この「未成年者取消権」は18歳から行使できなくなります。成年になったばかりの18歳、19歳が契約トラブルに巻き込まれるおそれが高いと考えられます。

 国民生活センター発表の全国の消費生活センター等に寄せられる消費生活相談件数について、年齢ごとの平均件数でみると、未成年(18・19歳)の相談件数(平均値)は、2019年度は5203件、2020年度は4820件、成人になりたて(20〜24歳)は、2019年度は8571件、2020年度は7741件でした。2010年度からのデータをみても同様の傾向で、いずれの年も成人になりたての人の相・・・

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