クレジット・リース被害対策弁護団 弁護士(東京) 鈴木さとみ
1 事案の概要
本件は、学習教材の販売等を行う株式会社エフォートカンパニー(以下、「エフォート」という)を販売店とする集団クレジット被害事件である。
エフォートは、小・中高生の保護者である顧客らに対し、①モニターになってほしい(モニター)、②お試し期間中であれば何時でも契約を解除できる(お試し)、③既存のクレジット契約の支払回数を変更する(切替え)など、多様な勧誘をしたが、いずれも手続上必要だと説明して顧客にクジレット契約を締結させ、一家族(妻名義と夫名義)に複数のクレジット契約を締結させた。
本件では、本人の手元にある契約書と、クレジット会社から提出された契約書の筆跡が明らかに異なる場合がある。エフォートは、本人に無断で契約書を作成してクレジット会社に送付した一方、それとは別の契約書に本人に署名させたものである。また、妻への与信が難しいときは夫名義とし、夫に代わって、エフォートの代表者が電話確認に対応することもあった。
クレジット代金については、エフォートは自ら負担すると約束し、引落金額を顧客の口座に送金するとしたが、送金がないこと・・・
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