1 IT裁判:コロナ禍において、裁判所が電話会議ないしTeamsというWebによる訴訟手続を進めている。裁判の審理とは、裁判所の法廷に当事者が集まり、直接、口頭によって反対尋問の機会が与えられ相手方の虚偽性等の攻撃防御による審理をし、憲法82条により公開の法廷で行われることとされている。
今、裁判所は弁護士の書面と本人の陳述書のみで、尋問(反対当事者による検証)をせず、裁判所が、当事者の出した証拠を適宜ピックアップをして作文をして判決がされ、法律の定める審理がなされていない。今、問題となっているのが、法廷における証拠調べがされず、控訴審は一審で不十分な証拠調べについて新たな証拠の提出と審理がされるとの法律の規定は遵守されず、高裁の審理は第一回で結審、次回判決との手続がなされている。控訴審は審理がない状況にある。
裁判の「IT化」が法制審で議論されているが、公開法廷で直接審理するという法律上の原則の土台を崩して、さらに司法の空洞化、機能不全を招く。
2 特集「カネミ油症」は、昭和40年代初期の食品に混入したカネミライスオイルにより次世代まで害を被らせ、その被害が継続し続ける。食品公害の怖さであ・・・
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