カジノ・各地の反対運動の動きや現場の取組み(大阪)

社会活動家 カジノ問題を考える大阪ネットワーク副代表 新川眞一

MGM参入名乗り、そしてコロナ禍

 大阪では、MGMリゾーツ・インターナショナル(米国)とオリックスの共同事業体がIRカジノ参入に名乗りを上げ、2020年4月には事業計画の提案書が提出される予定だった。しかしながらMGMは提案書を期限までに提出できず、IRカジノ開業は25年万博までに間に合わないことが決定的になった。

 いまや新型コロナ感染の世界的影響によりカジノ業界の経営は危機的状態である。大量集客を前提とするカジノ場の収入がないばかりか、固定費支出ばかりが続いたためMGMは米国内のカジノを20年3月中旬までにすべて閉鎖し、従業員1万8000人をリストラ、経営陣の報酬カットまで実施してきた。

 片や共同事業体オリックスにあってもCEOが同年5月22日の決算説明会で、「今後数か月でコロナの影響を検証し、(大阪カジノが)良い投資先かどうかを再検証する」と、ビジネスモデルとして成り立つかどうかを参入の条件とするかの見解を述べていて、大阪カジノに参入しようとする事業者側の事情は極めて心許ない。

 これとは異なり自治体側(大阪府市)は、コロナ禍でそ・・・

この記事は会員に限定されています。ログインしてください。
会員になるには「会員に申し込む」をクリックしてください。