食品表示─なぜこう書くのか?─(2)

上級食品表示診断士・行政書士 大矢安昌

 さて、前回からの続きであるが、

名称:野菜サラダ(レタス)、原材料:レタス(◇◇県、○○県、その他)、キャベツ、ニンジン、玉ねぎ、紫キャベツ、サニーレタス(○○県、▲▲県)、水菜と表示されている例(その他の表示事項は省略する)については、加工食品に該当することになる。そこで、原料原産地の表示が義務となるが、食品表示基準の第3条第2項の原料原産地名の下欄では、対象原材料が「使用した原材料の割合が最も高い原材料」に原料原産地表示が義務付けられ、仮に別表15の要件を満たしても、本事例では、表示の対象は基本的に変わらないことになるので、重量割合第1位の生鮮食品であるレタスに原料原産地表示を表示することになる。

 ところが見てお分かりのとおり、サニーレタスにも原料原産地名が表示されている。これは義務表示なのか任意表示なのかである。

 この点で参考となるのは2016年11月20日に実施された第14回食品表示検定試験中級(一般社団法人食品表示検定協会)の問題の問7アで出題された事例である。この試験では、まだ新原料原産地制度は施行されていないので、現在の別表15の1の(4)・・・

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