第2章 クレジット・リース・決済手段

弁護士(大阪) 松尾善紀

1 当ニュースで紹介された判例について

 2023年消費者法白書(当ニュース136号)以後、当ニュース判例和解速報・判例データベースに報告されたクレジット・リースに関係する案件の判例(以下の1件)を紹介する。

 名古屋簡裁令和5年4月11日判決(法ニュース第136号・判例和解速報№2576)。

【事案の概要】

 本件の被告(消費者)は、平成23年9月19日にクレジットカード会社(A社という)とクレジットカード契約を締結してクレジットカードの発行を受けていた。

 その後、平成25年4月1日にA社はクレジットカード契約上の地位を系列の銀行(B銀行)に承継させるとともに、同日、同じ系列の別のクレジットカード会社(C社)とB銀行との間で、被告のクレジットカード契約上の債務について書面による保証契約(債権者=B銀行、保証人=C社)を締結していた。

 その後、令和3年9月21日、B銀行は、被告のクレジットカード上の債務が遅滞しているとして、保証人であるC社に対して保証債務履行請求をしたことから、C社は、B銀行に105万円を代位弁済し、これによって、C社は被告に対する105万円の求償権を取得したと・・・

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