大量広告事務所による二次被害対策全国会議

弁護士(東京) 三上 理

1 最近の弁護士は……

 昨年、ギャンブル依存症に取り組んでいる人の話を聞く機会があった。

 ギャンブル依存の人が、多重債務の問題を抱えていることは多い。ヤミ金から借りたりもしている。ところが、最近の弁護士は、ギャンブルのためにお金を借りた人は、破産はできない、というらしい。そして、ヤミ金融に対しても、元本を支払う「元本和解」をする、という。「最近の弁護士は、そうなんですね」と言われた。

 「弁護士の中には、(ごく一部)そういう(問題のある)人もいる」というのであれば、わかる。それなら、昔から、そうだった。しかし、そうではなく、「最近の弁護士は……」と言われてしまったことに、私はとても驚き、「ああ、そういうふうに、思われてしまっているのか」と、衝撃を受けた。

 いうまでもなく、ギャンブルのためにお金を借りた人は、破産はできないなどということは、決してない。仮に、免責不許可事由(浪費又は賭博その他の射幸行為をしたことによって著しく財産を減少させ、又は過大な債務を負担した)に該当したとしても、裁量免責が受けられることが、普通ではないか。

 また、ヤミ金融に対しては、一切の支払義務がない・・・

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