初期クレサラ対協の運動

全国クレサラ・生活再建問題対策協議会前代表幹事 弁護士(大阪) 木村達也

1 はじめに

 去年(2023年)の10月21日のクレサラ対協拡大幹事会で、クレサラ対協の組織改革が議論され、クレサラ対協の名称、目標、役員人事の一新の方針が確認された。同時に私の代表幹事交代の案件については、副会長である新里宏二弁護士が次期代表幹事に、長く欠員になっていた事務局長職に小久保哲郎弁護士が就任してくれることとなり決着がついた。

 そこで、私達が今日まで闘った45年間のクレサラ運動の原点を簡単に紹介しておきたいと思う。

2 始まりは1977年5月「サラ金問題研究会」「サラ金被害者の会」結成から

 今日のクレサラ・生活再建運動は、私達大阪弁護士会の15人の若い弁護士達が結成したサラ金の法規制を考えようとする「サラ金問題研究会」が中心となって始まった。私は当時弁護士7年目の32歳だった。

 毎日新聞の亘英太郎記者が、「若手弁護士サラ金110番開設」という記事を書き、私の小さな法律事務所にサラ金の取立てに追われている多重債務者が殺到し、電話が鳴り続け、相談者が列をなした。

 この様子をマスコミ各社が競って報道し、マスコミが「サラ金・・・

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