特定非営利活動法人消費者支援かながわ事務局長 天野正男
NPO法人消費者支援かながわでは、令和5年1月27日及び令和5年7月24日に、不用品回収業者2社に対して、それぞれ差止請求訴訟を提起しました。
いずれの業者もウェブサイト上に「業界最安値」「顧客満足度97.5%」「不用品回収会社口コミ評価満足度No.1」などという広告表示をしているものの、その根拠となった調査結果の引用がなく、調査が行われたような形跡もありませんでした。そのため、これらの表示は、その表示内容が合理的、客観的に実証されていない優良誤認表示、有利誤認表示に該当するとしてその削除を求めたものとなります。
訴訟提起前の交渉の段階では、これらの表示のエビデンスとして調査内容、調査結果を示す資料が事業者より開示され、今後はそれをウェブサイト上に表示させて引用する方式に変更するという回答がありました。しかしながら、開示された資料をみると、その調査内容は、実際に上記2社を利用していない人に対して同社のウェブサイトを見せて、「このHPを見て、当該業者を利用した顧客は業務内容に満足していると思われるか」「このHPの業者は業界でも最安値を付け・・・
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